- つぼ
- I
つぼ【坪】(1)土地区画の単位。 条里制では, 一辺が一町(三六〇尺)の土地区画で, その面積を一町歩という。 平城京・平安京の条坊制では, 一坊の一六分の一の街区をいい, その一辺は一町(四〇〇尺)。→ 町(4)(2)土地や建物の面積の単位。 一間平方。 曲尺で六尺平方。 メートル条約加入後, 1891年(明治24)に400平方メートルを一二一坪と定め, 一坪は約3.306平方メートルとなった。 歩(ブ)。→ 町(2)(3)土砂の体積の単位。 六尺立方。 立坪(リユウツボ)。(4)格子の縦横の桟に囲まれたます目の一つ一つ。(5)錦織りで一寸四方。 寸坪。(6)(「壺」とも書く)(ア)建物・塀などで囲まれた狭い庭。 坪庭。 中庭。II
「前は~なれば前栽植ゑ/枕草子245」(イ)中庭に面した宮中の殿舎。 「桐~」
つぼ【壺】※一※〔古くは「つほ」か〕(1)胴が丸く膨らみ, 口と底がつぼまった形の容器。 世界各地に古くから見られ, 主に液体や穀粒の貯蔵に用いられた。 陶製・青銅製のものなどがある。(2)博打(バクチ)に使う壺皿。「~を振る」
(3)くぼんで深くなった所。「滝~」「小山田のたな井の~に水澄みぬ/為忠百首(丹後守)」
(4)「壺胡簶(ツボヤナグイ)」の略。※二※(1)灸をすえ, また鍼(ハリ)を打って効果のある人体の定まった個所。 穴。 経穴。「~を探る」
(2)物事の大事な点。 急所。 肝要な所。「話の~を心得ている」「~を押さえる」
(3)見込むところ。 図星。「こちらの思う~だ」
(4)三味線や琴の勘所(カンドコロ)。(5)矢を射るときにねらう所。 矢壺。「同じ~に射返候はんずる者/太平記 16」
→ 坪(6)~に嵌(ハ)ま・るまんまと図に当たる。 ねらっていたとおりになる。「思う~・る」
~の口を切・る陰暦一〇月初めに, 茶壺の封を切って新茶をひき, 茶会を催す。「夜は碁友達をあつめ, 雪のうちには~・り/浮世草子・永代蔵 3」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.